本記事は、当社に実際に寄せられたご相談をもとに、守秘義務および個人・企業の特定防止に配慮し、内容の一部を加工・再構成して掲載しています。
会社売却を検討する映像制作会社から、顧客や案件の継続性、収益構造をどのように説明すればよいかというご相談をいただきました。制作実績だけでは伝えにくい会社の強みと、承継に向けて確認すべき課題を、案件台帳を軸に整理したご相談です。
ご相談の背景
ご相談元は、自治体や地域企業の映像制作を手がける会社です。継続して依頼を受けている一方、請求先名の表記に揺れがあり、代理店を通じた案件の最終顧客や、顧客ごとの再発注状況を一目で説明しづらい状態でした。
外注費は月ごとの合計で管理され、代表者が担当する企画・編集の工数も、案件別の採算と結び付いていませんでした。受注残には口頭での相談段階の案件も含まれており、確定した仕事と今後の見込みを分ける必要がありました。
相談時に整理したこと
顧客と案件を同じ単位で把握する
案件IDを軸に、請求先、最終顧客、請求書、入金の対応を確認する進め方を整理しました。代理店別の売上だけで判断せず、最終顧客の業種や依頼内容、更新の有無を確認し、取引の継続性を説明するための資料を検討しました。
見積上の粗利と実際の制作負担を分ける
外注費に加えて、代表者やスタッフの企画・編集・修正の工数を把握することを論点にしました。複数部署から修正依頼が入る案件では、確認窓口、修正回数、構成を承認するタイミングも整理し、制作負担を見積や契約条件にどう反映するかを検討しました。
継続案件と代表者への依存を確認する
毎年の更新がある案件も、代表者だけが企画や顧客対応を担っていれば、承継後の運営方法を確認する必要があります。顧客との打ち合わせへの担当者の同席や、判断の背景を共有する方法を含め、制作ノウハウと関係性の引き継ぎを検討しました。
次の検討に向けた確認事項
- 請求先と最終顧客を区別し、案件ごとの資料を対応させる
- 確定受注と提案・相談段階の案件を分ける
- 外注費と社内工数を踏まえて、案件別採算を確認する
- 修正範囲や承認の流れを整理する
- 代表者に集まる顧客対応・制作判断を引き継ぐ方法を考える
案件台帳は、価格を一律に決めるためのものではなく、会社の強みと確認が必要な点を具体的に伝えるための資料になります。本事例は相談時の課題と検討内容を紹介するもので、ご相談後の進め方や結果は各社の状況によって異なります。
売却を決める前のご相談も承ります
顧客との関係、制作チーム、進行中の案件など、大切にしたいことから整理します。映像制作会社の売却・承継に関する無料相談はこちら